10万円以内でゲーミングPCを探していると、99,300円の「RTX 5050搭載PC」は魅力的に見えます。最新世代のGPUなら、同じ価格帯の少し古いGPUより安心だと思うかもしれません。
今回比較するのは、メルカリで出品されていた次の2台です。
- 99,300円のRyzen 7 1700+GeForce RTX 5050搭載PC
- 89,000円のRyzen 7 3700X+Radeon RX 7600搭載PC
価格差は10,300円ですが、CPU、SSD、Windows 11への対応状況には、購入後の使いやすさを左右する違いがあります。
結論から言うと、今回の2台から選ぶなら、PC選定ラボはRX 7600機を優先します。一方、NVIDIAの機能やBlu-rayドライブを重視し、SSD交換やOS確認を自分で進められる人なら、RTX 5050機にも検討余地があります。
この記事では、初めて中古ゲーミングPCを買う人に向けて、2台の違い、購入後に必要になりそうな対応、向いている人を順番に整理します。
30秒で分かる結論
PC選定ラボ QUICK JUDGE
2台だけで選ぶ:RX 7600機を優先
市場全体で選ぶ:どちらも即決せず、RTX 4060機も比較
RTX 5050機:SSD交換・OS確認を自分で進められる人向け
RX 7600機:電源などの不明点を確認できれば有力
判断を分ける理由は3つです。
- GPU性能の差は、集計ベンチマーク上で約2〜4%に収まる
- RX 7600機のRyzen 7 3700Xは、RTX 5050機のRyzen 7 1700よりCPU性能に余裕があり、Windows 11の対応CPU一覧にも掲載されている
- RX 7600機はNVMe SSD 1TB、RTX 5050機はSSD 128GB+HDD 1TBで、大型ゲームを入れるにはSSD交換を考えやすい
このため、買ってすぐゲームを始めたい初心者にはRX 7600機の方が扱いやすいと判断します。ただし、RX 7600機も電源やマザーボードなどが不明なため、89,000円で無条件に買いとはしません。
NVIDIAの新しい機能を試したく、SSD交換やWindowsの確認を自分で進められる人ならRTX 5050機も候補。
購入後すぐにゲームを始めたい人なら、電源などを確認したうえでRX 7600機。
このように、構成の偏りと買い手のスキルを合わせて判断するのが今回のポイントです。
※価格・構成・販売状態は2026年8月28日時点の確認内容です。中古品は一点物のため、売り切れや価格変更後も使える選び方を中心に解説します。
気になるところから読めます
- 2台の構成と価格
- RTX 5050とRX 7600の性能差
- RTX 5050機の良いところ
- Ryzen 7 1700とWindows 11の注意点
- SSD 128GBで足りるか
- RX 7600機を選びやすい理由
- 生成AIや配信での違い
- 同価格帯の別候補
- 出品者へ確認したいこと
- 最終結論
比較する2台の構成
まず、出品説明から確認できた内容を並べます。
| 項目 | RTX 5050機 | RX 7600機 |
|---|---|---|
| 価格 | 99,300円 | 89,000円 |
| CPU | Ryzen 7 1700 | Ryzen 7 3700X |
| GPU | GeForce RTX 5050 8GB | Radeon RX 7600 8GB |
| メモリ | 16GB | 16GB |
| システムSSD | 128GB | NVMe SSD 1TB |
| 追加ストレージ | HDD 1TB | 記載なし |
| OS | Windows 11 Home | Windows 11 Pro |
| マザーボード | 型番不明 | 型番不明 |
| 電源 | 型番・容量不明 | 型番・容量不明 |
表だけを見ると、RTX 5050機は新しいGPU、RX 7600機はCPUとSSDに余裕がある構成です。
ここで大切なのは、ゲーミングPCの使いやすさはGPUだけで決まらないことです。
GPUが近い性能なら、CPU、SSD、OS対応、部品情報の差が購入後の使い勝手や追加費用に直結します。
RTX 5050とRX 7600の性能差は小さい
RTX 5050は2025年に登場したGeForce RTX 50シリーズのエントリー向けGPUです。
NVIDIA公式仕様では、8GB GDDR6、2,560 CUDAコア、DLSS 4、フレーム生成、レイ再構成、NVIDIA Broadcastなどに対応します。
RX 7600は2023年登場のRDNA 3世代で、8GB GDDR6を搭載。AMD公式ではFSR、Radeon Super Resolution、AV1エンコードなどに対応しています。
| RTX 5050 | RX 7600 | |
|---|---|---|
| 世代 | NVIDIA Blackwell | AMD RDNA 3 |
| VRAM | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 |
| メモリ幅 | 128bit | 128bit |
| 公称消費電力 | 130W | 165W |
| 強み | DLSS 4、NVIDIA系機能 | 素のゲーム性能と価格 |
総合ベンチマークでは大差ではありません。
PassMark G3D Markでは、2026年8月28日の確認時点でRTX 5050が16,801、RX 7600が16,444。RTX 5050が約2%上です。
PCBenchの3DMark Time Spy Graphics Scoreでは、RTX 5050が10,522、RX 7600が10,078で、差は約4%です。
ベンチマークは実際のPC構成やゲームごとの結果を保証するものではありません。ただ、少なくとも今回の2台を比べるときに、最新世代だからRTX 5050が大幅に速いとは言いにくいことは分かります。
RTX 5050機の良いところ
注意点へ進む前に、このPCを選ぶ意味も確認しておきます。
最新世代のNVIDIA機能を使える
RTX 5050は、DLSS 4の超解像度、フレーム生成、マルチフレーム生成、レイ再構成に対応します。
対応ゲームでは、重い描画を補助してフレームレートを上げられる可能性があります。NVIDIA BroadcastやStudio Driverなど、配信や制作で使われるNVIDIAの機能も選ぶ理由になります。
画質を調整すればフルHDゲームを狙える
RTX 5050もRX 7600もVRAMは8GBです。最高画質や4Kを狙うGPUではありませんが、フルHDで画質設定を調整しながら遊ぶ入口としては成立します。
SSD交換などを自分で進められる人には余地がある
SSDを交換し、OSの対応状況を確認できる人なら、RTX 5050の機能を生かす余地があります。
ただし、CPUまで交換する場合は、マザーボードやBIOS、冷却の確認が必要です。交換範囲が広がるほど総額も増えるため、「後から直せる」だけで割安とは判断できません。
つまりこのPCは、完成品として無条件に勧めるより、構成の弱点を理解して扱える人向けです。
RTX 5050機で気になる4つの点
1. Ryzen 7 1700はWindows 11公式対応CPUではない
Ryzen 7 1700は8コア16スレッドのCPUですが、2017年登場の第1世代Ryzenです。
Microsoftが公開しているWindows 11対応AMD CPU一覧にはRyzen 7 3700Xが掲載されています。一方、Ryzen 7 1700は掲載されていません。
非対応CPUでも回避手順などでWindows 11が動く場合はあります。ただし、初めて中古PCを買う人にとっては、今後の更新や再インストール時に余計な確認が増える要因です。
「現在起動する」ことと「公式要件を満たしている」ことは分けて考えましょう。
Microsoft Windows 11対応AMD CPU一覧
2. SSD 128GBはゲーム用としてかなり小さい
このPCにはSSD 128GBとHDD 1TBが搭載されています。
HDD 1TBがあるため保存容量の合計は小さくありません。しかし、Windowsやゲームを置く高速ストレージとして見ると、128GB SSDは余裕が少ない構成です。
Windows 11の最低ストレージ要件は64GBです。さらに『Cyberpunk 2077』は70GBのSSD、『モンスターハンターワイルズ』は75GBのSSDを必要容量として案内しています。
実際にはWindows、更新用空き容量、アプリも必要です。128GB SSDでは、大型ゲームをSSDへ入れる前に交換や移行を考える可能性が高くなります。
HDDへゲームを入れることはできますが、SSDを前提にしたタイトルでは読み込み時間や快適性の面で不利です。
3. 交換前提でも、簡単とは限らない
「SSDが小さいなら交換すればよい」と考えることもできます。
ただし、今回の出品説明ではマザーボードと電源の型番・容量が分かりません。使えるSSDの種類、空きスロット、CPU交換の対応範囲、電源の余裕などは、追加確認が必要です。
SSD交換では、Windowsの移行や再インストールも必要になります。CPUを交換する場合は、マザーボードの型番、BIOS、対応CPU、冷却まで確認しなければなりません。
追加費用だけでなく、自分で確認・作業できるかまで含めて評価する必要があります。
4. 商品説明の機能・fps表記は条件確認が必要
商品説明には「DLSS 5対応」とありますが、NVIDIA公式のRTX 5050仕様で案内されている名称はDLSS 4です。公式情報と表記が異なるため、記事ではDLSS 5対応とは扱いません。
また、モンスターハンターワイルズやFortniteのfpsも記載されていますが、解像度、画質、DLSS、フレーム生成、測定したPC構成が分かりません。出品者の意図は推測せず、購入判断では実機の測定条件を確認したい情報として扱います。
RX 7600機を選びやすい理由
RX 7600機の価格は89,000円で、RTX 5050機より10,300円安くなっています。
GPU性能が近いだけでなく、PC全体では次の差があります。
Ryzen 7 3700Xの方がCPU性能に余裕がある
Ryzen 7 1700とRyzen 7 3700Xは、どちらも8コア16スレッドです。しかし、同じコア数でも世代と1コアあたりの性能が違います。
Geekbenchの集計値では、2026年8月28日の確認時点でRyzen 7 1700がシングル1,024、マルチ5,514。Ryzen 7 3700Xはシングル1,584、マルチ8,928です。
単純計算では、3700Xはシングルで約55%、マルチで約62%高い値です。実ゲームの差はGPUや設定によって変わりますが、CPU負荷の高いゲームや普段の操作では3700Xの方が余裕を期待できます。
NVMe SSD 1TBなら、そのままゲームを入れやすい
RX 7600機はNVMe SSD 1TBです。
Windowsとアプリを入れたうえで、大型ゲームを複数保存しやすくなります。購入直後にSSD交換を考える可能性が低いことは、初心者にとって大きな利点です。
Windows 11公式対応CPUを搭載
Ryzen 7 3700XはMicrosoftのWindows 11対応CPU一覧に掲載されています。
OSライセンスの種別や認証状態は別途確認が必要ですが、少なくともCPUの公式対応という点ではRTX 5050機より分かりやすい構成です。
RX 7600機にも確認事項はある
RX 7600機を無条件で安全と判断するわけではありません。
マザーボードの型番、電源、メモリの枚数、使用期間、各部品の購入時期、Windows 11 Proのライセンス種別は出品説明だけでは分かりません。
返品については「動作不良があった場合のみ可」「ゲームが動かなかったなど購入者都合の返品は不可」と明記されています。また、出品説明では、ある程度自分で対応できる人を希望しています。初めて中古PCを買う人は、どこまでを動作不良として扱うかも購入前に確認したい条件です。
また、RX 7600はゲーム用途で十分な候補ですが、DLSSやCUDAを必要とする用途ではGeForceを選ぶ理由があります。
したがって評価は「そのまま有力」ではなく、条件付きで有力です。
出品者への確認で不明点が解消でき、動作確認の内容にも納得できるなら、今回の2台では買いやすい方だと判断します。
3分版|2台の違い
| RTX 5050機 | RX 7600機 | |
|---|---|---|
| 良いところ | NVIDIAの新しい機能 | CPU・SSD・価格のバランス |
| 主な注意点 | Windows 11非対応CPU、SSD 128GB | 電源などの部品情報が不明 |
| 向いている人 | 交換やOS確認を自分で進められる人 | 購入後すぐゲームを始めたい人 |
| 判定 | 交換前提なら候補 | 条件付きで有力 |
2台ならRX 7600機。ただし市場全体ではRTX 4060機も比較します。
生成AIや配信も考えるならRTX 5050?
NVIDIAのGPUは、CUDAというNVIDIA向けの処理基盤に対応するソフト、NVIDIA Broadcast、NVENC、生成AIツールの導入情報が多いことが強みです。
そのため、ゲーム以外に配信、動画処理、画像生成AIなどを試したいなら、RTX 5050を選ぶ理由はあります。
ただし、RTX 5050のVRAMは8GBです。大きなAIモデルを余裕を持って動かせる容量ではなく、PC側のSSD 128GBもモデル保存には不足しやすい構成です。
つまり今回のRTX 5050機は、
NVIDIA機能を試す入口にはなるが、AI用途まで含めて完成度が高いPCではない
と考えるのがよいでしょう。
AIを重視するなら、GPU名だけでなくVRAM、システムメモリ、SSD容量、対応ソフトをまとめて確認してください。
予算を上げてAI用途も重視する場合は、RTX 5060 Ti 16GBとRTX 5070を比較した記事も参考にしてください。8GBと16GBでは、ローカルAIで扱えるモデルやデータ量の余裕が変わります。
同じ9万〜10万円ならRTX 4060機も比較したい
今回の2台だけを見るとRX 7600機が有利です。ただし、市場全体で最良とは限りません。
同じ時期のメルカリには、Ryzen 5 3600+RTX 4060+メモリ16GB+NVMe SSD 512GB+HDD 2TBのGALLERIAが94,800円で出品されていました。
また、Ryzen 5 5600X+RTX 4060+メモリ16GB+NVMe SSD 512GBのPCが、2026年8月28日時点で90,000円のオークションに出ていました。こちらはUSBポート1基の不具合やWi-Fiアンテナ欠品が明記されているため、価格だけでは選べません。
RTX 4060はRTX 5050より前の世代ですが、NVIDIA系機能を使いたい人にとって比較しやすい選択肢です。
中古PCは一点ごとに状態と構成が違います。目の前の2台で無理に決めず、同じ予算の別出品を3台ほど並べると判断しやすくなります。
GALLERIA Ryzen 5 3600+RTX 4060の出品
出品者へ確認したいこと
中古・自作系PCでは、説明にないことを欠点と決めつけず、購入前に質問して埋めることが大切です。
質問が多すぎると確認しにくいため、まず次の4点を優先します。
最初に聞きたい4点
- マザーボードのメーカーと型番
- 電源のメーカー、型番、容量、使用年数
- Windowsのライセンス種別と認証状態
- 負荷テストの内容と、到着後に不具合があった場合の対応範囲
この4点で、部品の品質、OS、動作確認、購入後対応という大きな不確実性を確認できます。
余裕があれば確認したいこと
- メモリが1枚構成か2枚構成か
- CPUとGPUの負荷時温度
- 異音、突然の再起動、映像出力不良の有無
- 各部品の使用期間と交換履歴
RTX 5050機で追加確認
- Windows 11をどの方法で導入したか
- 更新プログラムが正常に適用できているか
- SSDの型番、健康状態、空き容量
- M.2スロットの有無と空き状況
- 掲載されているNVIDIA機能の表記が実機でどこまで利用できるか
RX 7600機で追加確認
- NVMe SSDの型番と健康状態
- Windows 11 Proのライセンス種別
- RX 7600のメーカーと型番
回答が具体的で、写真や検査結果でも確認できるほど、購入判断の不確実性は下がります。
売り切れ後も使える選び方
今回の出品が売り切れても、判断基準はそのまま使えます。
9万〜10万円の中古ゲーミングPCを比較するときは、次の順番で確認してください。
- GPU性能は候補同士で近いか
- CPUがGPUの足を引っ張りにくいか
- Windows 11の公式要件を満たすか
- SSDは最低でも500GB、できれば1TBあるか
- 電源とマザーボードの型番が分かるか
- 送料、部品代、作業費と自分の作業負担を足しても割安か
- 不具合、保証、返品条件を把握できるか
新しいGPUを搭載していても、ほかの部品が古かったり小さかったりすれば、追加費用が発生します。
反対に、少し古いGPUでもCPUとSSDのバランスがよく、必要な情報が揃っていれば、初めての1台として選びやすくなります。
結論:最新GPUより、PC全体の使いやすさで選ぶ
今回の2台なら、PC選定ラボは89,000円のRX 7600機を優先します。
理由は、GPU性能がRTX 5050と近い一方で、Ryzen 7 3700X、NVMe SSD 1TB、Windows 11公式対応CPUという、購入後の使いやすさに直結する条件が揃っているからです。
RTX 5050機を選んでもよい人
- DLSS 4やNVIDIA Broadcastなど最新世代の機能を試したい
- SSD交換やOS確認を自分で進められる
- 不明な部品情報を出品者へ確認できる
- 将来の構成変更も含めて楽しめる
→ 交換前提なら候補。
RX 7600機を選びやすい人
- 買ってからすぐゲームを入れたい
- CPUとSSDを含む全体バランスを重視する
- Windows 11の公式対応を重視する
- NVIDIA専用機能が必須ではない
→ 条件付きで有力。
どちらも急いで買わなくてよい人
- 電源やマザーボードが不明なままでは不安
- 保証や動作確認を重視する
- NVIDIAのGPUを希望している
→ 9万〜10万円のRTX 4060機も比較。
大切なのは、出品者や商品を一律に良い・悪いと決めることではありません。
少し偏った構成でも、最初は動けばよい人や、自分で交換できる人には価値があります。
一方、そのまま長く使いたい初心者には、追加費用と確認作業の少ない構成が向いています。
「最新GPUだから買う」ではなく、自分がどこまで確認・交換でき、総額いくらで目的を満たせるかで選ぶと、後悔しにくくなります。
